時計は、気に入ったものをつけるのが一番いいけど、冠婚葬祭など時と場合により使い分けるのがより正しい使い方と言えます。
結婚式や法事、お葬式などに共通していることは、礼服を着る必要があります。結婚式に関しては、スーツであればあまりカジュアルでない限り失礼にはあたらないようですが。
腕時計も同じく、結婚式ではさほど無礼なものはありません。
昔からよく言われるのが、スーツに合わせる時はラバーやブレスレットだとカジュアルになりすぎるので、できるだけ革ベルトがいいとされてきました。
劣化しにくい、デザインが好みなどの理由も加わり、ステンレスブレスレットの時計を着用している人は現代には多く、特に夏場は革ベルトが敬遠されます。
祝い事ならまだしも、葬儀などの不幸がある場合には、さすがに派手やカジュアルすぎる時計は敬遠すべきと言えます。
時計選びの方法としては、葬祭の場合はシンプルなブラックレザーの革ベルト、ケースはゴールドカラーよりもシルバーカラーで、できるだけギラギラしていないタイプが望ましいと言えます。
上記の条件をクリアしていても、時計がゴツゴツしているとどうしてもカジュアルな印象を与えがちです。
ダイバーズモデルのように、逆回転防止ベゼルなどがついていないモデルが望ましいといえます。
TPOを意識すると、時計は数本持つのが好ましいです。
ちょっとした小技ですが、ベルトを交換すれば時計の印象は大幅に変化します。ベルトを革ベルトに交換するとエレガントなインパクト、ナイロンに替えたらカジュアルなイメージに時計が変化します。
時計を選ぶ際、好みだけで選んでしまうと似たようなものを選んでしまう、もしくは持っているもののハイグレードモデルなどが欲しくなってしまうものです。
用途別に分けて時計を選ぶ場合、似たようなものでもいいので、できるだけ目的に近い服装で時計を選ぶ必要があります。
カジュアルなものを選ぶ場合は、Tシャツなどできるだけ私服をイメージしやすい服装で時計を選ぶと、好みに左右されにくくなります。
また、家族や友人などパートナーを連れて見るのも、客観的に時計を選ぶことができる方法と言えます。
バイヤー:合田圭四郎

正美堂時計店 ウォッチバイヤー兼時計修理三級技能士 合田圭四郎
主な専門分野
腕時計や懐中時計の仕入れ、販売、オリジナルウォッチのデザインや組み立て。スイスで開催されていた世界の見本市バーゼルワールドや香港ウォッチフェアーなど国内外の展示会への参加。秋葉原にて毎年懐中時計の展示会を開催
時計知識を深めお客様に時計の魅力をお伝えするため、2009年より毎週日曜日YouTubeにて時計に関する勉強会動画を配信。
背景
1979年、高知県高知市の老舗呉服屋の四男として誕生。時計好きが高じて2006年より正美堂時計店に入社。フライトジャケットやジーンズなどアメカジ、バイクをこよなく愛する。あらゆるお客様の環境を理解するため、腕時計は常に左右両方に着用。2019年、正美堂時計店創業50周年の節目の年に正美堂オリジナルウォッチを開発。
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