
よくダイバーズに使われる(というかダイバーズの必須条件のようになっている)のが、ウェットスーツの上からでも時計が着用できるよう、ブレスレットやラバーベルトが若干延長できる機能です。
エクステンションブレスレットやベルトと呼ばれます。
ほとんどのブランドでは、ブレスレットの一部が折り込まれており、それを伸ばすとブレスレットが延長される、となっています。
しかしあくまでも補助的なもので、ブレスレット部分とは異なる部品が出てきて延長します。(折り込む必要があるので少々薄型なものでなければいけません)
しかし、オリスのエクステンション機能はとても個性ある構造でできており、かつ一番自然に見える。
特にラバーベルトの構造がおもしろいんです。通常のエクステンション機能は折り込んでいる部分を出すため、一度時計を外す必要があります。そして延長部分を出し着用するのですが、オリスのラバーベルトの場合、別に時計を外さずとも簡単に延長部分を引き出すことができるのです。
よく見ると尾錠部分には左右にボタンがあり、これを押しながら引き出すと延長、逆に押し込むと縮小となります。
延長し出てくるところも普通のラバーベルト部分と同じなので、外ブランドとくらべ、見た目はほとんど変わらずにベルトの長さを変えられます。
エクステンション機能は、何もダイビング時だけにしか使用できないわけではありません。
冬場は長袖なので、場合によっては少しめくり上げて時刻を確認するのですが、こういった場合服の上から着用することで、腕元を確認するだけで時刻を知ることができるのです。
オリスのダイバーズの場合は、調整が簡単なので腕のサイズが異なる人でも時計をシェアすることができます。
最大で2cmほど変更できるので、男女で時計をシェアする事も不可能ではありません。
オリスは、こういった独特の開発をしている部分がとても魅力的です。
バイヤー:合田圭四郎

正美堂時計店 ウォッチバイヤー兼時計修理三級技能士 合田圭四郎
主な専門分野
腕時計や懐中時計の仕入れ、販売、オリジナルウォッチのデザインや組み立て。スイスで開催されていた世界の見本市バーゼルワールドや香港ウォッチフェアーなど国内外の展示会への参加。秋葉原にて毎年懐中時計の展示会を開催
時計知識を深めお客様に時計の魅力をお伝えするため、2009年より毎週日曜日YouTubeにて時計に関する勉強会動画を配信。
背景
1979年、高知県高知市の老舗呉服屋の四男として誕生。時計好きが高じて2006年より正美堂時計店に入社。フライトジャケットやジーンズなどアメカジ、バイクをこよなく愛する。あらゆるお客様の環境を理解するため、腕時計は常に左右両方に着用。2019年、正美堂時計店創業50周年の節目の年に正美堂オリジナルウォッチを開発。
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