
グリシンのエアマンというシリーズは、ベトナム戦争時代アメリカ空軍兵士に高い人気を呼んだと言われれいます。
この時代には兵士に官給品があったと言われていますが、もちろん時計も支給されていたはずです。しかし、兵士はわざわざ自ら身銭を切ってエアマンを購入したと言われています。
エアマンの特徴として、24時間で時針が一周する24時間表示だったことが人気の理由であったと言われています。
12時間で一周する通常の時計に見慣れていれば違和感がありますが、慣れればこの24時間表示がシンプルでかなり使いやすいらしいのです。
推測なのですが、おそらく飛行中に文字盤を見るときは飛行中の強い振動や日光などではっきりと文字盤を見ることが困難だったと思われます。
なので位置さえ把握していれば簡単に時刻を確認できるエアマンが好まれたのだと思います。
外にも何ブランドか24時間表示の時計はリリースされていますが、評価の高い歴史が残っているのはエアマンです。
しかし、現在日本ではメーカーの諸事情により、今後24時間表示のエアマンは手に入らないようなのです。
画像のモデルは、パッと見は昔ながらの24時間表示エアマンですが、実は12時間表示になっており、赤い針がGMT機能となっているので、ここで午前か午後を判断できるようになっているのです。
せっかくいいモデルなので、ぜひとも24時間表示のモデルは現行で残って欲しいものですが、今後は入手がとても困難な時計になりそうです。
バイヤー:合田圭四郎

正美堂時計店 ウォッチバイヤー兼時計修理三級技能士 合田圭四郎
主な専門分野
腕時計や懐中時計の仕入れ、販売、オリジナルウォッチのデザインや組み立て。スイスで開催されていた世界の見本市バーゼルワールドや香港ウォッチフェアーなど国内外の展示会への参加。秋葉原にて毎年懐中時計の展示会を開催
時計知識を深めお客様に時計の魅力をお伝えするため、2009年より毎週日曜日YouTubeにて時計に関する勉強会動画を配信。
背景
1979年、高知県高知市の老舗呉服屋の四男として誕生。時計好きが高じて2006年より正美堂時計店に入社。フライトジャケットやジーンズなどアメカジ、バイクをこよなく愛する。あらゆるお客様の環境を理解するため、腕時計は常に左右両方に着用。2019年、正美堂時計店創業50周年の節目の年に正美堂オリジナルウォッチを開発。
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